狂言劇7壽庵の君またの名を石像の宴
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壽庵の君またの名を石像の宴
壽庵の君またの名を石像の宴―五幕狂言
モリエール原作「ドン・ジュアンまたの名石像の宴」翻案
解説
『壽庵の君またの名を石像の宴』はフランス一七世紀の劇作家兼劇団主催者モリエールの『ドン・ジュアンまたの名石像の宴』(Dom Juan ou le Festin de Pierre)を日本の伝統芸能狂言としてよみがえらせるための翻案である。
内容について
スペインのドン・ファンは女たらしの別名となっているが、日本にも源融、在原業平、光源氏と女性で浮名を流した色自慢は多い。これらの先輩に倣って、わが主人公壽庵の君は従者の山勘を従えて、菖蒲という妻を持つ歴とした妻帯者でありながら、新しい女を求めて放浪の旅を続けている。相手は貴族だろうが田舎娘だろうが、美人だろうが醜女だろうが、新しい獲物を手にいれるまでの駆け引きとスリルが至上の快楽と言い張る不信心者である。その一方、窮地に立たされた武士に危険を顧みず助太刀するとみれば、また神仏を恐れぬ壽庵の君を諭す父を、改心したふりをして騙す偽善者ぶりを見せる複雑な人物である。モリエールの「ドン・ジュアン」やモーツァルトの「ドン・ジョヴァンニ」が作り上げた新人類とも言うべき人物を日本の伝統演劇狂言劇として表現できたかどうか、ぜひ上演してもらいたいものだ。
試し読み
『壽庵の君またの名を石像の宴』をプレビューでお楽しみください。
このプレビューはBiB/i(EPUB READER on your Website)を使わせて頂いています。松嶋智さん、ありがとうございます。
電子書籍による出版
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