フランソワ・サバティエ=ウンガー著『1851年サロン展』
概要
1850年から51年のパリ、芸術と社会改革が激突した2年にまたがった運命的なサロン展。
批評家でスポンサーのサバティエ=ウンガーによる『1851年のサロン展』待望の完訳!
1848年の二月革命の動乱を経て、ナポレオン3世による帝政へと向かう転換点。ルーヴル宮からパレ=ナショナル(パレ=ロワイヤル)に会場を移し、審査員選挙の混乱で開催が遅れ、1850年12月末日から51年の2年に渡って開催されたサロンの展示空間は、芸術家たちの美学と新しい社会のヴィジョンが激突する場でした。
オーストリアのオペラ歌手のカロリーネ・ウンガーを妻にもつ批評家フランソワ・サバティエ=ウンガー(Sabatier-Unger)は、風景画、歴史画、肖像画、そして彫刻から建築にいたるまで、出品総数4000以上に達する当時のあらゆる芸術ジャンルを網羅的に論じました。その独自の批評の根底には、フーリエ主義思想に基づく「芸術による社会の調和」への強烈な夢があったのです。
本書は、彼が残した渾身の1851年サロン批評の全体を、膨大な訳注と簡潔な解説を付した完訳です。サロンの出品カタログを元に、原典図録の綿密な画像解読と翻刻を組み込み、当時の芸術状況と批評家の広範な知的ネットワークを完全に再現しました。




