初恋、または子供時代の思い出
『初恋、または子供時代の思い出』コメディ=ヴォードヴィル全一幕 1825年11月12日パリのジムナーズ劇場で初演
ウジェーヌ・スクリーブ作
中田平 訳
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本書は、一九世紀フランス演劇界に君臨したヴォードヴィル作家、劇作家にしてオペラ台本作家ウジェーヌ・スクリーブの『初恋、または子供時代の思い出』(コメディ=ヴォードヴィル全一幕)の初訳である。驚くべきは、キルケゴールがデンマークでもドイツでもフランスでもこの劇を観て、『あれか、これか』のなかで「初恋」という題でこの劇についての卓越した構造分析を書いている。日本でも明治四十年に榎本虎彦が『ふたり紳士』という題で翻案しているほどである。本国フランスでも省みられなくなってしまったスクリーブのヴォードヴィルの醍醐味を楽しんでいただきたい。