I. Le genre des noms et l’article indéfini 名詞の性と不定冠詞
名詞は人間・動物・物・場所・思考を示すものです。フランス語の名詞はすべて男性(masculin)・女性 (feminin)という性の区別があります。この区別には厳密には規則がありませんから、名詞を覚えるときは, 必ず不定冠詞(男性名詞には un [ɛ᷉] あるいは [œ᷉] [ref]両方の発音が可能ですが, パリ発音では [ɛ᷉] あるいは [œ᷉] [ref]のほうが一般的です。詳しくは発音の練習のところを参照しなさい。[/ref]、女性名詞には une [yn] )を頭につけて覚えるように しましょう。
幾つかの名詞は男性と女性の両方をもっていて、それぞれ異った意味をもっています。たとえば
un livre (本) une livre (500グラム),
un manche(柄) une manche(袖)
un mémoire(覚書) une mémoire(記憶)
un mode(様態) une mode(流行)
un poste(部署) une poste(郵便),
un tour (周囲) une tour (塔)
などがあります。[/ref]
masculin 男性:un stylo [ɛ᷉stilo] 万年筆 un crayon [ɛ᷉krɛjɔ᷉]鉛筆 un livre [ɛ᷉li:vr] 本
féminin 女性:une lettre [ynlɛtr] 手紙 une chaise [ynʃɛ:z] 椅子 une table [yntabl] 机
母音で始まる単語の前ではリエゾン[ref]リエゾンについてはDossier V Phonétique を参照しなさい。[/ref]が起こるために, un は [ɛ᷉n] と発音されます。 une は [yn] のまま ですが, [n] は次の単語(この場合は名詞)の第一音として発音されます。
un⌒étudiant [ɛ᷉netydjɑ᷉] (男子)学生
une⌒étudiante [ynetydjɑ᷉t] 女子学生
II. Les pronoms personnels et la forme tonique 人称代名詞と強勢形
フランス語の人称代名詞の主格は次のようになっています。また、属詞(英語での補語)や前置詞の目的語 などに用いられる強勢形を学びましょう。
III. Les structures des phrases 文の作りかた
1)肯定文 フランス語の文型は英語の文型とよく似ていますが、基本的には英語より一つ多い6文型に分 けることができます。
第1文型 主語 (sujet) +動詞(verbe)
La pluie tombe (tomber). 雨が降る。
第2文型主語+動詞(繋動詞copule) [ref]英語の不完全自動詞にあたるものです。[/ref]+属詞 (attribut) [ref]英語では補語と言いますが, フランス語では主語と動詞以外の文の要素は,すべて補語と名付けているため、繋動詞に導かれる補語はラテン語の文法に倣って特に属詞と呼びます。[/ref]
Jean-Paul Sartre était (être) philosophe. ジャン・ポール・サルトルは哲学者であった。
第3文型 主語+動詞+直接目的補語(complément d’object direct)
Les Français aiment (aimer) la liberté. フランス人は自由を愛する。
第4文型 主語+動詞+間接目的補語(complément d’object indirect)
Françoise Sagan a échoué (échouer) au baccalauréat. フランソワーズ・サガンは大学入学試験に失敗した。
第5文型 主語+動詞+直接目的補語+間接目的補語
Auguste Maquet donna (donner) les idées des romans à Alexandre Dumas, père. オーギュス ト・マケは小説のアイデアをアレクサンドル・デュマ(大)に提供した。
第6文 主語+動詞+直接目的補語+属詞
Le remariage de sa mère rendit (rendre) Hamlet fou. 母の再婚でハムレットは気が変になった。
2)疑問文 疑問文の作りかたには、実は3種類あります。
i) est-ce que [ɛsk] をつける場合
C’est un stylo. → Est-ce que c’est un stylo?
ii)主語と動詞を倒置する場合
C’est un stylo. → Est-ce un stylo?
iii) 上昇するイントネイションを用いて疑問文にすることもできます。
C’est un stylo. → C’est un stylo?
3)否定文 基本的な構文は、主語+ne+動詞(verbe) + pas, つまり動詞を ne と pas という副詞でサンド イッチにする形です。
C’est un livre. → Ce n’est pas un livre.
C’est une table. → Ce n’est pas une table.
vous êtes →vous n’êtes pas je suis → je ne suis pas (ここで、ne は母音で始まる動詞 est;êtes の前でエリジヨンをおこしてn’ になることに注意して下さい。)
4)全体疑問文とそれに対する答えは次のようにまとめましょう。
肯定疑問文とその答え
Est-ce que Madame Duras est là?
-Oui, elle est la.
-Non, elle n’est pas la.
否定疑問文とその答え
Est-ce que ce n’est pas une montre?
– Si, c’est une montre.
(否定疑問文に対して肯定で答える場合には, oui の代わりに si を用います。)
– Non, ce n’est pas une montre.
IV. 動詞 être の直接法現在の変化
être は、英語の be と同じく極めて重要な動詞です。英語では特別にそういう言い方はしませんが, 現在の事実を伝達する時制を「直接法現在」 Le présent de l’indicatif と言います。その変化は以下のとおりです。
être [ɛtr]
肯定文 | 肯定疑問文 | 肯定疑問文 | 否定疑問文 |
---|---|---|---|
je suis | suis-je? | je ne suis pas | ne suis-je pas? |
tu es | es-tu? | tu n'es pas | n'es-tu pas? |
il/elle est | est-il/elle? | il/elle n'est pas | n'est-il/elle pas? |
nous sommes | sommes-nous? | nous ne sommes pas | ne sommes-nous pas? |
vous êtes | êtes-vous? | vous n'êtes pas | n'êtes-vous pas? |
ils/elles sont | sont-ils/elles? | ils/elles ne sont pas | ne sont-ils/elles pas? |